和室の襖紙を張り替えました

和室の襖紙の張り替えを依頼されました。
本襖だったので、伝統的な方法で張り替えました。専用の「のり」や「刷毛」は長く使い続けられているだけあって、使ってみるとよく考えられた優れたものであることがわかります。乾燥をすませ枠を戻した時に感じた達成感は、仕事の節目をしっかり決めて職人から職人に仕事が手渡されていく伝統的な仕組みのおかげです。伝統は、ものを直して使い続ける社会システムとして、直す人、使う人、すべての関係者に心地よい「しまい」を提供してくれます。伝統は単なる技術の継承ではありません、心の豊かさ、生活の潤いもしっかりと受け継いでいく優れた仕組みです。

古い襖紙を剥がします

枠には合い番を振っておきます

古い襖紙を剥がします

大物も剥がします

貼りあがったら一日放置してゆつくり乾燥させます

貼りあがったら一日放置してゆつくり乾燥させます

襖の張替完了です

今回のご依頼には襖紙を張り替えるだけでなく、お困りだった照明器具の周囲の隙間の穴をふさぐことと、木製ドアの襖紙の張り替えも含まれていました。

木製ドアの内貼りに襖紙が使われていました

同じ襖紙を貼った照明器具のベースを制作し、照明器具と天井の間の穴をふさぎました

ご参考に今回の和室のリニューアルは珪藻土を練り込んだ機能性襖紙を使って、¥250,000円ほどかかりました。