山桜で作られた掘りごたつがあるとうかがい、見に行きました。重厚な天板が一体となったしっかりした櫓で、珍しい長方形でした。畳1枚分の大きさの立派な掘りごたつです。往年はここに大家族が集まって暖をとっていたのでしょう、天板の裏側は一部炭化しているところもあります。
この天板を活かして、日本間に置く和机と板の間に移動してダイニングテーブルにもできる脚交換式のテーブルにリメイクをすることになりました。
木材は樹種に関わらず、木目方向にはあまり縮まず、木目を横断する方向にはより多く縮んでしまいます。夏場の成長の早かった時期に育った部分は繊維が荒くて水気も多く含み、長い間に乾燥が進むと木目の縦横で収縮の違いになって現れてきます。この性質さえ知っていれば、全ての接合部の隙間ができるメカニズムが理解できます、そうすればおのずと正しい補修方法がわかってくるのです。