この写真は曲がった釘を抜いた後で撮影しています。ひどい割れと金槌の打痕が残っています。幸い体重のかかる下方向には割れが進んでいなかったので、一目見て割れを直せば使えるとの判断となりました。
とは言えこの場所は一番力がかかる場所なので、ご相談の結果補強のために横架材を一本追加し、切れた革テープについては、似たような色のアクリルテープに張り替える修理を行うことにしました。
横架材を取り付けてからだとテープを固定する工具が入らなくなるので、作業手順を前後入れかえての進行です。具体的な作業段取りはこのように時として前後することがしばしばあります。
座面を張り終えてからの塗装なので、ここでは割愛していますが、マスキングで養生した作業をしています。
既存の革と新規のアクリルテープが編み込まれていますが、あまり違和感はありません。割れてしまった角もどちらが割れていたかかわらない程度まで持って行けたので、ご満足いただける仕上がりとなりました。