「食器棚のガラス扉が壊れたので修理して欲しい」というご連絡があり、状況を拝見しにうかがいました。

食器棚のガラス扉を構成する部材は「扉本体」「ヒンジ(蝶番)」「取っ手」「保持部材」などがあり、どこがどういう状態か、伝えようにも名前がわからないので説明のしようがない、というのが実情だと思います。誰に何と言って頼んだらいいのかわからない、日々使うので困ってしまう。このような状況になったら不便を忍んでだましだまし使い続ける、でもそれでは、何時もっと酷いことになるかわからない不安もあるでしょう。

jcraftでは、家具の修理依頼を受けたら、まず拝見にうかがいます。そしてお見積りをお出しし、ご発注されるまでは無償です。

今回の修理は写真がほとんど残っていません。ですが修理完了後「誰に何と言って頼んでいいのかほんとに困った。たまたまjcraftのホームページに行きあたって本当によかった。結婚した時に母親が買ってくれた大切な食器棚なので使えるようになって本当にうれしい。」と感謝されました。

きっと似たようなお悩みを抱えてらっしゃる方も多いと思い、この事例の紹介をさせていただきます。

現地で部材調達のために撮った写真です。こちらは正常なガラス扉。
問題の金具の接写。これが調査の起点になりました。
壊れた側の、向かって左のガラス扉の同じ部材。明らかに変形し、プラスチック部分も割れています。
ヒンジも同じメーカーの可能性が高いので刻印とおぼしきところを接写します。

jcraftに戻りパソコンで検索しまくります。二枚目の画像がヒットし、この部材はソフトダウンステーというもので、ガラス扉が自重でばたんと閉じてそのショックでガラスが破損しないためのモノだとわかりました。大手のスガツネで今も供給されている事がわかり、販売店と価格・送料まで確認できました。

ただしこのダウンステーは上開き用と下開き用があり、見た目はほぼ同じで、今すぐ手に入るのは黒とグレーしかないこともわかりました。

以上の調査結果と調査・交換作業費を見積もりにしてお伝えしたところ、その日のうちにご発注いただけたのですぐさま部品調達に入りました。

今回の事例では幸運に恵まれ、色違いとは言え全く同じ部材を手に入れることができたので、周辺には何の加工もせずドライバー一本での交換で完了しました。

この食器棚は、お母さまが下さった大切なものだそうで20年以上愛用しているとの事でした。ですから全く同じ部材が作り続けられていることは正に幸運な事でした。また詳しくうかがうと、壊れた方の棚には日頃よく使う食器を入れていて、開閉する使用頻度は一番高かった。との事です。20年日々稼働してきたのですから壊れたこと自体には何の不思議もありません。ですがそれだけに日々の不便はストレスになっていたはずで、解消できて本当に喜んでおられました。

似たようなことでお困りな方はjcraftにご相談ください。