脚の形を削り出しました。

他の脚の形を参考にして削り出していきます。どうも脚の横についているリブ状の形を作るには木片の大きさが足りなかったようです。

さらに木片を足して、リブ状の形を作ります。

脚の削り出しが完了しました。このリブ状のところだけ最終的には赤い漆で塗装されるので、これは外すことのできない形状補完でした。

補強のための鋼線を足に差し込み接着します。これはオリジナルにはなかった部材ですが、ご依頼された方と相談して補強をする方針をご了解いただきました。

補強材のディテールです。オリジナルはいわゆる猫脚のデザインで、S字型にカーブした脚なので強度的には不利な形状でした。このように補強すれば荷重は鋼材が受け止めてくれます。

余分な鋼材をカットし、ガタつかないよう脚の長さを調整します。

これでしっかりとした平机の機能は満たせます。

欠損していた足を削り出して復元していきます。オリジナルの脚にはリブ上の突起があり、この稜線から下が赤く塗られているデザインです。ですので木片を貼り足してでもこのリブ形状の復元には力を入れました。またS字型にカーブした優雅な足は、強度的には不利です。本来のレストアだと行わないことですが、今回この弱点を補う補強パーツをご依頼者ご了解のもと付け足しました。このパーツも赤く塗装すればほとんど気にならなくなってしまうはずです。ここまでの作業で形状的には完成しました。さてこれからが螺鈿細工の復元作業です。(3-4につづく)