引っ越しの時に細かな傷や凹みがついてしまった、ガラス扉のついた箪笥とセットの収納家具の修理のご依頼がありました。

引き出しの沢山ある箪笥と、ガラス扉のついた収納がセットになった家具です。
ガラス扉の枠には、
傷がついてしまっています。
箪笥の方には、
こんなすり傷や、
長く引き当てられた凹みがあります。

以上の細部をチェックした上で修理の開始です。今回の傷は小さかったり、凹んだだけで表面の木目や仕上表面が生きていますので、削り取ったり接いだりはせず、透明な補修材を充填し、表面の平滑性をとりもどして直すことにしました。細かい作業で、主に小ぶりな電熱ヘラと専用の蝋を使った作業です。

傷のついた引き出しや扉を取り外しての作業しました。局所的に透明のラッカー系塗料を吹き付けし、周囲に艶を合わせて仕上げていきます。
一部引き出しの奥のはがれは再接着で直しました。
完了後の細部、傷跡は目立たなくなりはしましたが、光の加減で凹みが見えるところもあります。

あまり細部にこだわりすぎると、局所がかえって汚く仕上がり、全体として傷が目立つことになりかねません。

ガラス扉を取り付け、修理完了です。