木製サイドテーブルの下に、掃除ロボット「ルンバ」が入れるよう、脚を長くしてほしいというご依頼を受けました。

下見に訪問した時の写真。ルンバが、
横桟につかえて入れません。これを何とかしてほしいというご依頼です。

寸法を測ってみると、高さ100mmあればルンバは入れます。あと20mmもあれば入れるのですが、打ち合わせの結果、このサイドテーブルをダイニングテーブルの隣に置いて使う場合の便利さに考慮し、脚を45mm伸ばす方針でリメイク作業を引き受けました。

工房に引き取ってきて、
横にして、
用意しておいた延長する脚の材料の木目やサイズを確認します。家具につかえる乾燥された楢材は、新木場の「もくもく」のお世話になっています。
四角い断面の場所に延長分の脚を挟み込むので、まず脚を切断します。
カットする位置に罫書線を入れ、
手鋸で切ります。
正確なカットには、
対象物の強固な固定が欠かせません。
再接合した時に木目が通るように、切り取った脚先に合い番をふったテープを貼ります。
カットの終わった様子。
次に延長する脚材を切り出します。電動鋸を使えばサイコロ状に正確なカットができます。
一旦接着剤のみで接合し、養生して一晩置きます。
端面から本体側に二本の木ネジで、脚先側はダボ接合する下穴処理をします。
長ビスとダボで接合が終わり、木加工が終了しました。あとは塗装で色と艶を合わせて仕上げます。
仕上がった時に目立つ角柱状の面を、特に念入りに整えます。
接合部のわずかな段差を研磨で平面にし、角の面取りも一緒に仕上げました。この後わずかな隙間をパテ埋めして、塗装仕上をしています。
完成です。
どこで継いだか全くわかりません。
傷んでいた天板の塗装も補修し、全体としてとても自然な仕上がりです。
デザイン的にも全く違和感なく、木目の美しいサイドテーブルが仕上がりました。