凛とした佇まいで人気のある椅子、マッキントッシュのヒルハウスチェアの座面張り替えをしました。

作業所に引き上げてきたヒルチェア。背もたれの高さが独特です。
まず座面を取り外します。
座面の生地はステープラーで留められていました
外したところ。
フレームをクリーニングして細かな傷を補修します。角に擦れ傷やあたりは見られますが、ごく小さな傷なのでタッチアップで全くなくなります。
普段手の入らないところも微細な研磨機能のあるスポンジで擦り、汚れを完全に落とします。仕上に全体にクリヤー塗料を吹き付け、艶を整えます。
張り替える生地を用意し、切り出します。オリジナルとほぼ同じ色の生地を手配しました。新しい生地は汚れが付きづらく、汚れがついても洗い落とせる優れた椅子張り生地です。
下張りされた座面をのせ、
エアタッカーで生地を張っていきます。
張替えが完了しました。
ふっくらと仕上げるためにはテンションのかけ具合に注意が必要です。特に角の部分に皺が寄らず、かつふっくらとさせるのは互いに矛盾した志向なので難しく、それなりの経験が必要です。 
ステープルの背の部分を黒くして、
裏地にはオリジナルの黒い生地をそのまま使いました
完成です。
シャープで端正な、
ハイバックが、凛とした佇まいです。
全く新品と言ってもいいような仕上がりになりました。