洗いの後の乾燥中です。今回は専用の薬剤を使い、文字通りの洗いを高圧洗浄機で行いました。

3段目の引き出しです。引き出しの中まですべて洗うので白木の色が蘇ります。

引出の表面も古い砥の粉が飛ばされてきれいな木目が出ています。まだ濡れているので経年で少し濃い色になっている桐の柾目がきれいです。

金具の取り外しの際よく観察したところ、このタンスは以前に洗いに出されていました。いわゆる桐のタンスの洗いとは、今回同様にすべての金具を一旦取り外して、桐材に鉋をかけて表面を削りなおして仕上げることを言います。当然桐材はその度に薄くなるので強度も落ちいてきます。そこで今回は鉋で削るのではなく専用の薬剤で文字通り「洗う」手法を採用しました。この薬剤は経年で黒くなった神社仏閣を洗っている九州の会社から分けていただきました。車用の高圧洗浄機で洗うと、どんどんきれいになっていきます。鉋で削るのと違い、引き出しの中まですべてにかけられるのがよいところです。この後よく乾燥させて木工のレストアをします(2-4につづく)