厚さ12センチの無垢の天板の座卓の再塗装を依頼されました。
この座卓、奥様のお父様が使われていたものを譲り受けられたとのことでした。

塗装を削り取ってみると、美しい年輪が塗装の下から現れました。
この年輪を活かした仕上をご提案したところ採用され、再塗装の方針が決まりました。

オリジナルの塗装は赤みの強い花梨をイメージさせる色でした

今回は塗装の剥離に薬剤は使わず、オービタルサンダーで削り取りました

脚を取った裏面です。同様にサンダーで古い塗装を削り落としました

脚でいろいろ試して補う着色の方針を決めていきました

塗りつぶされていて見えなくなっていた年輪がしっかり見える仕上げです


脚をねじ込んだ時にすり傷ができないように、0.2ミリ厚のドーナッツ状突板を貼りました


4本とも同じ仕様です

天板 年輪が数えられるほどしっかり見えます、樹齢300年を超す大木の座卓になりました。

脚や側面はシックな焦げ茶色の半艶消しに抑え、天板の年輪が主役の座卓です

納品にうかがった際、桜の樹皮で作られた茶たくに載せた「そば茶」をごちそうになりました。
この座卓は、お部屋の他の調度品と調和していました。これも無垢の木の持つ不思議な魅力の一つです。

ご参考に今回の作業費は輸送を含め税込み約10万円でした。