テレビボードの扉のアクリル板の交換をご依頼いただきました。
嵌め殺しになっていたアクリル板を交換するには・・・・

割れて穴の開いたテレビボードの扉の修理に実物を拝見に行くと、アクリル板は嵌め殺しになっていました。壁面に作り付けになっていこのテレビボードは、将来割れて交換するかもしれないとは考えられていない作りの家具だったのです。

いろいろ考えた末、押し縁でアクリル板を固定するように扉を改造することにしました。扉を持ち帰り、扉の内側から加工すれば、見た目は変わりません。一般的な修理の領域を超えていますが、同じような事で困っている方の参考にご紹介します。

取り外して工房に持帰った扉、作業開始
アクリルの割れた個所
アクリルの厚み、寸法、素材を確認して交換用資材を発注。
パーツの取り外し。合い番を振っておくこと忘れずに。
押し縁用に内縁の角を落とす準備、罫書いてガイドを固定。
ルーターを使って削り落とす。
角の内側はRになるのでノミで四角く整形。
押し縁の枠を制作。枠にはめて角の接着固定を養生中。
完成した押し縁の枠
扉の内側、マスキングして小口を塗装
削り落としてあらわになった木の小口を塗装して仕上げておく。
押し縁枠の塗装
押し縁を押さえるビス頭を塗装。
外枠と内枠、ビスの準備完了
交換するアクリル板の養生シートを外周の実剥がし、
枠に納めて、押し縁で押さえ、
ビスで固定して
交換完了。あとは現地で組み立てて、アクリルの養生を剥がして完成。