Yチェアのペーパーコードの張り替えのご依頼がありました。前回張り替えてから10年ほどたっているとのことで、数か所ペーパーコードが切れていました。
座った時にペーパーコードにかかる力が、フレームのつなぎ目を引き締める方向で働くようにデザインされているからでしょうか、フレームはしっかりしていて、椅子を手にすると意外に軽く感じ、強く引き締まってた印象を受けます。
それでは、作業開始です。
今回の張り直しでは、デンマークの店頭でペーパーコードを張り上げている映像をネットで見つけ、参考にしました。専用の作業台はその映像で見たものを参考に、自作で準備したものです。この作業台は想像以上に有益で、強いテンションを維持して張り上げることが出来ました。
この作業台への椅子の固定は、椅子の椅子の横桟に、巧妙な形に削り出した横架材を渡して、その中央部分で下に引き絞って、締結しているのですが、本家のものはターンバックル引き絞っていたところを、自作では手元にあったゴムロープで代用しました。ところが、ペーパーコードを体重をかけて引っ張るので、椅子が動いてしまいます。動くたびに途中何度も引き締め直した結果、最後にはゴムロープが伸びきって、元に戻らなくなってしまいました。次回は本家に倣い、ターンバックルを使うつもりです。