今回のご依頼の直接の理由となった不具合です。引き出しを引き出す度に、症状がますますひどくなりますし、なによりこんな状態では使っていて不便です。
実はここが、今回の修理で最も大変だった個所です。この裂けめの裏は空洞になっていて手が入らないのです。いろいろな修理方法を検討して、普段は見えない裏側からしっかりした処置をすることにしました。
固定電話をお使いのお家は最近では減っていると思います。当然、電話台も使われなくなってきているのですが、今回修理したこの電話台は引き出し式のメモテーブルもついた、とても使い勝手の良さそうな、貴重な電話台でした。
引き出しの不具合が修理のご依頼の直接の理由となりましたが、この機会に引き出し以外の不具合についても直せたことは、これからも長くお使いいただくために良かったと思います。
実は事例紹介(99)のライティングデスクも同じご依頼者だったのですが、特に可動部の多いこうした家具の不具合は、使い続けることで不具合が進行してしまいます。早い段階で修理することで軽微な修理で済ませることができます。「不便だな」と感じることが、長く家具をお使いいただくポイントなのかもしれません。