代々受け継がれた家具が、厄介者になっていませんか。
大切な家具が、スペースだけを占拠して生活に役立たず困っていませんか。引き出しがスムーズに引き出せなかったり、引き戸が引っかかって開かないようでは、日頃使うものをしまっておく気になれません。本来家具は様々な場面で生活を支える道具です。使えなくては家族全員のストレスになってしまいます。

木は縮む?
明治、大正時代の家具は、無垢の木材と板で作られています。この時代の家具は数10年は乾燥させた木材を使って作られていているのですが、100年もの年月を経ると木材内部の水分が抜け、さらに縮んでいきます。困ったことに、この収縮は木目に沿った方向と、直行する方向では収縮の度合いが異なります。元来木目は樹の成長の痕跡です。ですので木目は円筒形が幾重にも積み重なった状態になっています。ここから四角い材を切り出しているので、材の中には木目が複雑な形で存在します。ですので単に縮むだけでは起きそうに思えない、複雑な反りや曲がりや反りを引き起こし、それが家具に様々な不具合をもたらす原因となっています。

木の美しさを保つ修理とは
特に引き戸の表面や、引き出しの取っ手が付けられた面などには、ことさらに美しい木目の板が使われています。こうした美しい板ほど、木目が入り組んでいて、経年で複雑な変形を起こします。このような木材の特性をよく理解して変形の原因を正しく掌握した修理を行うことで、使われている木材を活かした美しい修理ができるのです。

またほとんどの場合、引き出しや引き戸は長い間すり合わされるので、すり減ります。これにも正しく対処して、作られた当時のスムーズな動きを回復させます。まず、すり減った箇所に木片を埋め整形して復元し、その後で滑りをよくする処置を施します。この時、伝統的な材料「イボタロウ」がとても良い働きをしてくれます。これは古来からある技法の内の一つですが、昔から伝統的に使い続けられている材料や技法を熟知していることも、良い修理ができる理由です。

長年の悩みを解消して、爽やかな毎日に
このような良い修理をすると、家具はこれまで使われてきた時間と同等以上の時間、気持ちよく使える家具に蘇ります。家具として本来持っていた機能を復元しているので、使う不便さは解消し、再び生活の役に立つ家具になります。日々活躍してくれるので、気兼ねなく次代に引き継げますし、なによりお困り事は霧散し、すがすがしい毎日がやってきます。

どうすればストレスから解放される?
まずはお一人で悩まずご相談ください。jcraftでは、お見積りをご提示してご納得いただき、ご発注いただくまでは無償です、ですのでお気軽にご相談ください。jcraftはストレスから解放されたお客様の晴れ晴れとした笑顔を、何よりの励みに仕事をしています。
最初のお問い合わせメールで多いのは「修理にいくらくらいかかりますか」というご質問です。修理をご依頼いただくのですからごもっともな質問なのですが、具体的な作業内容が決まっていないので費用の算出はできません。ではどのように進めるのか、jcraftでは修理のご相談をいただいたら、まずは訪問させていただき、実物を拝見しつつ、修理のご要望を詳しくお聞きすることから始めます。基本的に家具の輸送もjcraftでいたしますので、家具の分解の可否と搬出入のルートの同時に確認させていただきます。なお、ご訪問に当たっては、ご住所と電話番号をお教えいただき、ご都合の良い日時を調整させていただきます。ご訪問の数日後にjcraftから修理の見積を含む、修理計画書をメールいたします。見積金額にご納得いただけるか、また修理のご要望事項が修理計画書に反映されているか、ご確認とご検討をしていただき、改めてご発注のご連絡をいただくまでは無償です。

なぜ段階を踏むのでしょうか
このように手数のかかる段取りを踏むのは、基本的に家具の不具合や傷み方は千差万別で、実物を拝見しないと修理方法も確定できず、正確なお見積もりが出せないからです。特殊な部材の手配が必要な場合を除き、家具修理費の過半数は修理にかかる人件費です。ですので修理に延べ何日かかるかも、見積もりを作成した段階でほぼ正確に予想でき、納期も自動的に確定します。また、修理する家具が練馬区内にあり、長さ1.4m、高さ、幅とも1mくらいの大きさで、一人で運べる重さなら、引き取り、納品とも無償です。それ以上の大きさや重さの物でも、jcraftで運搬車両と手伝いの手配をして、修理完了後、元あった場所に納品するまでを行っています。また、お話いただいたご相談によっては、修理以外の解決策をご提案させていただき、悩み事を解消させた事例もあります。以下にそのいくつかをご紹介します。

お悩みの例1) 動きが渋くなって引き戸が開かない、引き出しが出てこない。
1-1)長年使われてきた引き戸がスムーズに引き出せなくなる原因はさまざまあります、一番多いのは前述した収縮の縦横の違いにより、枠との隙間が確保されなくなっている場合です。このような場合は引き出しの側面全体を削ることで復旧させます。

1-2)前述したように木目の美しい引き戸は、板の歪みで引き戸自体がたわんでいる場合がほとんどです。なるべく目立たない戸の裏側に、将来ひずみを相殺する方向に歪むような木目の薄板を貼って平面に直します。こうすれば将来にわたって、引き戸はスムーズに動かせます。


お悩み事例2) 表面の塗装が浮いたり剥がれたりしてガサガサになっている
2-1)長く使われたテーブルの天板に多いこうした塗装の不具合は、塗膜の傷や割れから内部に水分が沁み込み、下地の木が膨張して表面の塗膜を内側から押し、浮いたり剥がれていることが原因です。このような場合は一旦塗膜を削り落とし、下地から再度塗装をし直します。最低でも6回は塗装を重ねることで、木の表面を保護しつつ木目が美しく見える塗膜を形成させまするので、手間と時間がかかる修理です。


2-2)表面にポッコリと浮いたところがある。これもテーブルの天板に多くみられる不具合です。無垢板でできた天板は反ったり割れたりします。これを防ぎつつ貴重な幅広の天然木を有効に活かす方法として突板で作られたテーブルが多くなっています。突板は、合板などの反ることのない下地材の上にごく薄く剥いだ板を貼ってあるのですが、傷んだ表面の塗装を通過した水分が下地材を膨張させ接着剤を劣化させることで、突板を剥がしてしまい浮いてしまうのです。剥がれ始めた段階なら、接着剤を流し込み再接着してから塗装することで直します。突板が剥がれ落ちてしまっている場合は、欠落した場所を同じ樹種の木片やエポキシパテなどで埋めてから、再塗装して直します。ですのでこの作業にはさらに手間と時間がかかります。


またテーブルにせよ椅子にせよ、基本的に木目を活かした塗装仕上げをしますので、オリジナルより若干濃い色で仕上がります。例えば黒いテーブルを明るい茶色にしたいなど、オリジナルより明るい色にすることは基本的にできません。これは、木目を活かした塗装をするためで、塗りつぶしてしまうわけではないからです。

お悩みの例3) 古い家具なので構造的に不安がある。同じところがなぜか何度も壊れる。
3-1)椅子の脚が根本だけで固定されていた事例では、脚の先端付近にオリジナルになかった部材を追加して補強しました。修理に当たって、なぜこのような壊れ方をしたのかその原因を考え、ご相談の上、根本的な対策を施します。


3-2)立ち上がる時に手を突いて体重を支えるので、角の部材が何度も外れてきたコーヒーテーブルを直した事例では、裏側の目立たないところに補強材を追加しました。これも単に壊れたところを直すだけでなく、ご依頼主と話し合った結果見えてきた真因に向き合い、将来も使い続けられるように予防的な対策を講じた結果です。


お悩みの例4) 実家から思い出の家具を譲り受けたのだが、大きすぎで部屋に収まらない。
4-1)大型の食器棚を二回り小さな収納庫にリメイクした事例もあります。必要な四隅を切り貼りして移植し、違和感なく仕上がりました。

4-2)また新居に移るにあたり、以前使っていた大きな収納家具の棚板を再利用してデスクをリメイクした事例もあります。

4-3)また、贅沢な南洋材が使われたダイニングテーブルを家族構成の変化に合わせてほぼ半分の大きさにリメイクし、残りの半分をデスクにした事例もあります。この時は引っ越しとリメイクを同時進行して、お引っ越し先の入居にタイミングを合わせて納品させていただきました。

お悩みの例5) 大きくて重たく、使わないけど形見の品で処分できない。
5-1)「場所をとって困るおばあさまの形見のエレクトーンを何とかしたい」というご相談には究極のご提案をしました。エレクトーンを構成する鍵盤やスイッチ類、スピーカーネットなどの特徴的なパーツを取り外し、壁掛け時計に再構成したのです。200キロ近い重量のエレクトーンの大部分はjcraftで産廃業者に持ち込み、1キロに満たない壁掛け時計に生まれ変ったのです。


5-2)また形見のミシンを飾っておくための台を制作したこともあります。お家のリノベーションをきっかけにしたこのご依頼では、展示台の素材に改装前の思い出のある床材を再利用しました。ミシンは今、玄関の靴箱の上に展示され、ご家族の歴史の象徴になっています。


お悩みの例6) そもそもどのくらいきれいに直るものなのかイメージできない。
「事例紹介」ブログで過去の修理を100例以上紹介してきました。写真入りで作業の経過も含めて紹介していますので、どのくらい綺麗に直るものなのか、似た事例を探してご参考になさってください。ほとんどのブログは、修理の対象が椅子なのか机なのかかわかるようなタイトルにしてあります。また、椅子の生地張り替えを行う際は、訪問した際にご希望をうかがった上で複数案のサンプルを取り寄せ、必要に応じて再度ご訪問して採用する生地を決めていただき、ご希望のイメージ通りに仕上がるようにしています。

以上この記事のまとめ
まずはメールや電話などで、お気軽にご相談ください。
手数はかかりますが以下のような段取りで修理を進めるので、完了後に見積金額に追加の請求が発生したことは過去に一度もありません。
①日程調整の上、家具のある場所をご訪問させていただき、現物を拝見し、修理のご希望やご相談内容を詳しくうかがいます。
②数日後に、正確なお見積りをメールなどでお送りします。
③お出ししたお見積もりにご納得いただけたらメールなどでご発注いただきます
このご発注をいただくまでは無償です。
また、ご発注後の納品日程などの段取りは見積と同時にお送りする修理計画書に記載します。
なお、ご相談のメールをいただく際に、修理したい家具の写真を添付いただくと、以降の作業が円滑に進みます。スマホやパソコンにお詳しい方はご検討ください。

家具の修理に当たって、取るべきアクション
家具の修理をご検討の際は、まずはご相談ください。こうなればいいという理想が漠然としている場合でも、jcraftは過去の経験から何らかの解決策をご提案できます。

最後に家具の修理に当たって、ご依頼者様の取るべきアクションをまとめると以下のようになります。
①直したい家具の大まかな大きさを測り、可能であればスマホやデジカメで写真を撮っておく。
②メールか電話でご相談のご連絡をしていただく
メールアドレス:jinsuke.crafts@gmail.com
電話:080-4889-2255 jcraft(ジェイクラフト) 橋本
③お名前と、およそのご住所(町名程度)と、修理したい家具の種別(テーブル、椅子など)をお伝えください
ご相談内容をお知らせいたいただき、①で測った大きさをと写真を添付してください
④jcraftよりご相談内容へのお応えなどのメールを返信いたします。以降、詳しいご住所をお教えいただき、訪問させていただきますので、詳しい修理のご要望などをお伝えください
⑤数日後、jcraftより修理の計画書と見積をメールしますので、ご要望内容が計画書に反映されているかご確認いただき、お見積りにご納得いただけるようでしたら改めてご発注のご連絡をしてください。