無垢のタモの棚板3枚を使ってテーブルをリメイクしたい。というご依頼を受けました。
完成したデスクです。プリンターの置台とコンセントタップを備えたPCデスクになりました。
材料の棚板です。タモの集成材で、よく乾燥しています
木目の通った素晴らしい素材です。
計画をスケッチにしてご依頼者にご説明、了承を得ました。まずは材料取りを検討します。無駄に捨てるところを最小限に、タモの木の魅力を最大限に。側面にもタモの木目が楽しめるデザインにしました。
材料の切り出しから作業開始です、よく乾いた良材なので手鋸でサクサク切り出せます。ビスケットジョイナーで天板を接ぎます
ビスケットを組み込む溝を穿ち、
ビスケットを入れて、
貼りあわせ、ポニークランプで圧着します。
側面版のトップにルーターで長いホゾを整形し、
天板の底に溝を切ります。
角を丸め、小口を整えて・・・
足先を切り出して整形します
桟の接合にはこんな治具を使いました。
クランプで固定して正確な角度と深さで木ビスをセットすることができます
仮組で木ビスの埋め込み状態を確認して・・・
本体に取り付けます。仕上がると外側からは木ビスが見えません。
天板、側面版、桟を取り付け、プリンターの置台を固定します。下からビス止めすることでここもビスが隠れます。
背板の固定です、構造的に横桟に相当する強度を持たせました。ここにコンセントタップをつけ、デスク周りのPCやプリンターに給電できるようにしました。
次に引き出しを制作します。
木枠を作り
補強を兼ねた中仕切りをセットします。仕切りの左右それぞれのスペースに、A4サイズのプリント用紙が余裕を持って納められる大きさを確保しました。
引出の前板は強く固定する必要があります。木ビスを埋め込む作りにしました。
木栓を打ち込み、余分なところをカットします。
引出用のレールを取り付けました。
ベアリングが組み込まれていて、引出がスムーズに全開できる3段式のレールです。
引き出しの取り付けが完了しました。
通線スペースの蓋を作ります。取り外し式の蓋も天板と同じタモ製です。天板との間に幅いっぱいのスリットを設け、PCだけでなく、デスクランプなどにもスマートに給電できます。スマホの充電台としても使えるデスクになりました。
天板の厚みがあるので天板のスリットはそれほど目立ちません。R加工した天板の角を色合わせしてほぼ完成です。
タモのシックな色合いが上品な艶消しにマッチしています。
プリンターの置台です、天板内部のタップコンセントから給電し、天板上のPCからスリットを介して通線できます。
引出を開いたところです。シンプルな見た目に仕上げて引手はあえてつけず、引出の前板裏に指をかけて引き出す作りです。
完成写真です。
引き出しを引いた状態です
天板内のコンセントタップは雷サージ機能のついたものを選定しました。スマホのトランス類もすっきり収まる、よく考えられたタップです。
完成写真です。普段はこんな角度から見られることが多そうです。
開口を全て開けた状態です。コンセントタップにプラグを差し込む時は、天板の一部を取り外して行う仕組みです。