何度も手掛けてきたフリッツハンセンのスーパー楕円テーブルの天板の塗り直しのご依頼がありました。今回手がけたのは、足が木製で天板が拡張できるスーパー楕円テーブルで、このタイプを手掛けるのは初めてです。
今回再塗装した天板は、これまでに手がけた中でも最も傷みが激しい部類に入ります。割れた塗膜は亀裂ごとに反り上がり、水が浸み込む状態でしたし、食器跡も多数あり、熱のダメージによる白化が下地の突板まで達しているところもありました。ご満足いただける結果になるか不安もあり、メラミン化粧板を貼って仕上げる方をお勧めしたのですが、家族で使い続けた歴史も味として受け入れたいのご要望で、再塗装を選択されました。
その結果は写真でご覧いただいた通り、取りきれない傷みもありましたし、ほぼ製造当時の仕上がりのままの拡張用の天板と、再塗装をした天板には明らかな色味の差が出たのですが、それでもなお仕上がりにご満足いただくことが出来ました。
これまで何度も繰り返してきたことで得ることのできたスーパー楕円テーブル再塗装のノウハウが、各工程ごとの正しい判断につながり良い結果を得ることが出来たのだと思います。こうした経験を積ませていただいた皆様に改めて感謝しています、ありがとうございました。